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逆の社会的証明

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「Negative Social Proof」を翻訳したものです。文中に事例として出てくるCoinbaseは仮想通貨取引所のユニコーン企業です。


先週、「逆の社会的証明」(訳注:社会的証明は自分の判断より周囲の人の判断を重視する心理)について同僚の投資家数名に電話で説明したのですが、ここでも説明しようと思います。

Union Square Venturesで大成功した投資の多くは、相手にとって初めて話す機関投資家が私たちだった会社や、投資を決めたとき、他の投資家より私たちの方がはるかに成功する確信を持っていた会社への投資でした。

これらの投資には社会的証明がありませんでした。むしろ私たちほどこの会社に投資したいと思う投資家はいなかったのです。これは「逆の社会的証明」と言えるでしょう。

これに関連して2012年の夏、投資先であるCoinbaseの創業者、Brian Armstrongと会った時の話をしたいと思います。 Paul Grahamに、Y Combinatorでオフィスアワーを開催してほしいと頼まれ、私はY Combinatorのオフィスで4時間かけ、16社によるそれぞれ15分間のピッチを聞きました。4時間後、会議室から出るとPaulが待っていて「どの会社が一番いいと思いましたか」と聞きました。私は「Coinbaseがいいね。 Brian Armstrongは何か大きなことに着手していると思う」と答えました。Paulは驚いた様子で「そんなことを言うVCはあなたが初めてですよ」と言ったので、私は「なら、きっと彼らは巨大な会社になるでしょう。彼らが資金調達をする際は、ぜひ私たちの会社に連絡してほしい」と伝えました。

これが逆の社会的証明です。あなた以外、誰も気に入っていない投資先を見つけましょう。これが投資で大成功する秘訣です。

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Editorial Team / 編集部

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