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ファッションD2CプラットフォームのPickiに投資しました

この度Coral Capitalは、ファッションD2Cプラットフォームを展開するpicki株式会社に投資を行いました。

アパレル業界は他の多くのレガシー業界と同様に、サプライチェーンが複雑で、企画・製造から消費者に届くまでに沢山のプロセスを経ています。無駄が多く、大規模な大手アパレルメーカーのようにサプライチェーンのそれぞれを自社で保有できていない中小や新規立ち上げのアパレルは必要な利益をあげることが難しくなっています。このような業界構造から、消費者自体も大量生産型のアパレルブランド以外の選択肢が少なく、本当に欲しいと思う製品は高価で購入できていません。ファッション・アパレル業界におけるイノベーションの必要性は、事業者としても消費者としても求められています。

海外では、こういった業界構造の負に対し、テクノロジーを活用したブランドが立ち上がっています。皆さんもご存知の通り、「D2C」の流れです。Everlane、Warby Parker、Allbirdsといった自社製造・自社流通のブランドです。高品質なブランド製品を、無駄を削減し安価に製造し、かつ直接顧客との接点を持って提供することで、高い収益性と再現性ある拡大戦略で成長しています。また、ブランドそのものを行う垂直統合型のスタートアップだけでなく、既存ブランドを支援する、Faire(アパレルの仕入れを支援するオンライン卸)やIncreff(フルフィルメントサービス)といった企業も調達を行なっており、ブランド業界の転換期としてビジネスを拡大しています。

また、消費者が求める「ブランド」の形も変化しています。多くの人と同じもの、みんながいいと思うものを価値とする文化から、製品だけでなくその背景にあるストーリーを含めたブランドを自ら選ぶという兆候はファッション業界含め他の多くの業界でも見られる傾向です。嗜好品のワインやチョコレートの多くのブランドや、「北欧、暮らしの道具店」などはストーリーで商品をうまく販売している先行事例でしょう。

インフルエンサービジネス2.0

Pickiはまた、インフルエンサービジネスが抱える根本的な課題にも取り組んでいます。

InstagramやTwitter、その他様々なSNSを介して個人が表現し、そのファンが集まることで、個人の発信者の力が拡大しているのは皆さんも実感しているでしょう。旅行に行くとき、飲食店を探すとき、洋服やものを買うとき、それぞれで参考にしている「インフルエンサー」がいる方も少なくないと思います。

インフルエンサーが人に与える影響は大きいとされているにもかかわらず、インフルエンサーが自分の表現したいことを表現しながら生計を立てることは難しくなっています。インフルエンサー個人が持つブランドのコンセプトに沿った形で、企業の広告案件を受託するのは困難なことも多いでしょう。そして消費者自体もこういった広告投稿に対する目利き力も身につけており、インフルエンサーの「オーガニックな投稿」と「広告投稿」の違いがわかるようになり、広告に対しては厳しい目でみるようになっています。インフルエンサーが個人のブランドそのものをビジネスにでき、そしてそのファンである消費者が求めるプロダクトを提供できるというのは本質的でしょう。

Pickiだからできること

D2Cが日本でも話題になり、アパレルブランドや食品、美容関連商品を提供するD2Cベンチャーが出てきています。一方で、実際には製造はOEM、流通は卸売販売といった「D2Cではない新しいブランド」な印象を受けています。先に述べたように、アパレル業界のサプライチェーンの問題をテクノロジーで解決することにチャンスがあると思いますが、それを変えるには深い業界への知識とネットワークが必要です。

Pickiの鈴木さんは、これまでアパレル業界の完全に裏側である、デザインと製造を行うOEM・ODMの企業を立ち上げ、経営してきました。そして彼は非常にハンブルな経営者であり、人を惹きつける魅力があります。私は鈴木さんだからこそ、この既存の大きなマーケットを変えることができると信じています。一緒に頑張りましょう!

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Senior Associate @ Coral Capital

Miyako Yoshizawa

Senior Associate @ Coral Capital

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